行田市 さきたま調整池遊歩道

測定日:2015 年1 月12日(月) 10時45分~12時
天 気:晴れ 北西の風10m
測定地:さきたま調整池(旧忍川)遊歩道(行田市埼玉、長野) 
測定方法 地上高50cm を歩行による移動測定、地上高50cm、地表付近の定点測定 

この日は、さきたま古墳公園を測定した後に、自転車でさきたま緑道をJR北鴻巣駅まで計測しようと予定していました。しかし、風があまりに強く断念し、前々から気になっていたさきたま調整池(旧忍川)の遊歩道を途中の古代蓮の里付近まで徒歩で計測しました。風がものすごく、瞬間では20mを超えていたと思われます。なんせ、歩いていて前に進めない時が何回かあり、定点用の目印とか計測データを記載する用紙など飛ばされないようにするのがやっとでした。さすが、この遊歩道ですれ違った人は1名だけでした。


《移動平均 0.058µSv/h》

1.移動測定

ここの遊歩道は、さきたま古墳から古代蓮の里近くまで約1.6km結ぶ舗装道路で赤茶に塗装されている路面はアスファルトより密度が高いようです。調整池といっても水はほとんど確認できず高く伸びた葦が密生していて、冬枯れした葦原は風情があります。

2.定点測定(60秒の平均値です)

①遊歩道古代蓮の里付近

さきたま古墳群の稲荷山古墳裏手から遊歩道を古代蓮の里付近まで歩きながら計測しました。帰りに要所要所で定点測定を行いながら戻りました。なお、以下に写真を6枚表示しますが線量の多少に関わらずセシウムは確認されています。

②辨天門樋(べんてんもんぴ)付近

明治38年小針沼の水を旧忍川に排水するために設けられたもので、深谷の日本煉瓦製造会社で作られたレンガ24,000個が使われたそうです。写真正面の塔の場所が古代蓮の里です。

③遊歩道(土手)下の焼畑

県北では稲刈りの終わった田んぼを焼いている風景をよく目にします。行政は焼かないように指導しているようですがあちこちで見かけます。こういった焼却灰のような場所がどのくらいの値を示すか、興味がありますので計測しました。結果はこの辺の平均的な値でした。

④見晴台

ここでは池の様子が確認できます。さきたま古墳を借景に冬枯れした葦とよい風情を感じます。ちなみにここには駐車場があります。

⑤葦と朽ちた小舟

遊歩道を降り葦の中に踏入りました。ほとんど手が入れられていないようですし、一見放射線量も高そうに見えるのですが、定点測定をした6箇所では一番低い値を示しました。

⑥さきたま古墳群からのスタート付近

稲荷山古墳の裏手から防風林のような木々を抜けるとペイントされた遊歩道に出ます。いかにもスタート地点という感じです。突き当たり少し右に小さな古墳が2つ確認できます。

3.まとめ
強風の中、放射線量はどのような数値を示すのか興味のあるところでした。結論的に言うとあまり関係ないようです。福島原発事故により放出された夥しい放射性物質は放射性プルームとなって埼玉県の大地を汚しました。こまめに手の入れられているところはそれなりに数値は下がっていますが、高いところもあることは認識する必要があるでしょう。この遊歩道は、さきたま古墳群と古代蓮の里を結ぶもので、ウオーキング、ハイキング、サイクリングなどに整備されたと思われます。それらの用途で利用するにはさほど気にすることもないのかなと思いましたが、定点観測すると写真のような値になります。