羽生市 羽生水郷公園 ・キャッセ羽生

羽生水郷公園(羽生市三田ケ谷751−1)

測定日:2015 年1 月29日(日)・2月19日(木) 10時10分~16時30分

天 気:晴れ 北の風1~2mのち東の風1m

キャッセ羽生(羽生市三田ケ谷1725)

測定日:2015 年2 月24日(火) 11時30分~12時30分

天 気:くもり 東の風1m

測定方法 地上高50cm を歩行による移動測定、地上高50cm、地表付近の定点測定

《移動測定》

羽生水郷公園 移動測定平均線量 0.053μSv/h

キャッセ羽生 移動測定平均線量 0.058μSv/h

 大変広い公園で二日間かけて測定しました。全体平均0.053μSv/hと埼玉北部の平均的線量の公園です。

 公園内を右表のとおり分けてみました。地面が土、芝生の場所は線量が比較的低く、アスファルトの駐車場やアスファルト道路は少し高い線量となりました。

 三田ヶ谷池一周が、0.077μSv/hと高めの値ですが、これは自然放射線の影響で、原発事故由来の放射能ではありません。 

 休憩舎の東では、マイクロホットスポットを発見しましたが、現在は除染が完了しています。

 

《定点測定》

以下の表は、定点測定の一覧です。単位はμSv/hです。

写真1 北駐車場は、平均から比べるとやや線量が高い感じもしますが、これはアスファルトの骨材の細かい砂利からの自然放射線の影響が大きいようです。

 羽生水郷公園のアスファルト舗装はどこも同じようで、芝生、土の地面にくらべて、0.02~0.05μSv/hくらい高い線量となりました。

 

写真2は苔むした土の地面です。見た目は放射能がたまっていそうに見えますが、どこでもほぼ0.05以下で、比較的低目の線量となりました。  

写真3 さいたま水族館の庭です。ここは有料エリアで、入場料310円を支払っての測定です。もったいないので、1人だけ入場しました(笑)人が歩ける場所はすべて歩きましたが、心配になる数値は測定されませんでした。

写真4 西側ではホットスポットもあった休憩舎ですが、ここも含めて南・北・東側では心配になる数値は測定されませんでした。

※ミニ ホットスポットの発見と除染

写真5 ミニホットスポットを発見しました。周囲は全体が舗装されていて、ここだけ芝生となっています。すぐに公園管理事務所に連絡し、担当者に数値を確認してもらいました。ここは直ちに立ち入り禁止となり、3週間後除染が行われました。

 除染に立ち合わせてもらいました。局所的な汚染ということで、職員がシャベルで約10cmの深さに花壇の周囲の土を取り除き、その後を砂で埋め戻しました。除染後の数値は0.079、1/5以下になり、除染は成功です。

 汚染土は公園の南側の端の人の入らない場所に大きな穴を掘り、ビニール袋に入れ、それを防水シートでくるんだ状態で埋められました。その周囲は杭を打たれ、ロープで囲まれ立ち入り禁止の札が立てられました。

●除染地と地続きの芝生地は、除染対象値ほどの高線量ではありませんが、水が流れ浸み込みやすい地形のためか左写真の値でした。


●写真右側のブロックタイルの上の空間線量は0.05~0.06です。芝生地は一般に低線量ですが、ここに限り、気をつけてください。

※三田ヶ谷池の外周舗装道路について

写真6 至近距離で空間線量の違いを測定、比較しました。地上5~50cm高の空間線量は地表の素材や状態がそのまま反映します。

 手前は着色された遊歩道の舗装です。真ん中はアスファルト舗装で三田ヶ谷池を一周しています。その向こうが芝生地です。

 舗装面は石材の自然放射線の影響が大きいのですが、上のグラフを見るとセシウム137のピークもあり、やはり自然放射線+セシウムの合計値だと思われます。

 芝生地は狭い範囲ですが、周囲の舗装面の影響はあまり受けず、公園の他の部分の芝生地と同じ値になりました。

写真7・8 ともに三田ヶ谷池の一周道路上です。写真6の説明をご覧ください。

※芝生広場について

写真9 健康広場の移動平均は0.046μSv/hですが、このポイントだけは、やや高い数値を計測しました。ほぼ平らな広場なのですが、よく見るとここは低くなっているようです。芝生地でも低いところには水がたまり、セシウムが濃縮されるのかもしれません。

 

写真10 これが芝生地の平均的な空間線量で、写真9のポイントは特別です。

※子どもの遊び場は問題なし

写真11 砂はセシウムを吸着しづらい素材で、どこの公園でも低い値となります。

写真12 周囲をぐるりと測定しましたが、どこも同様の低い値でした。

写真13・14は同じ遊具の上と下です。地面の違いと高低差の影響でしょうか、若干下のほうが高い数値となりました。

写真15 右表にセシウムのピークがありますが、小砂利の自然放射線の影響も考えられ、セシウムと自然放射線との合計値と思われます。

キャッセ羽生

水郷公園すぐ隣の物産店です。表側は駐車場メインでアスファルト舗装してありますが、

建物裏側は芝生で覆われた広場になってます。平均線量が0.058と水郷公園より高いのはアスファルトや石材が多く使われているためと思います。

写真16 建物裏にある小さな子どもの遊び場です。テーブルにお弁当をひろげ食べている親子連れもいました。子ども達が安心して遊べる広場です。

写真18 小山になっていて360度見渡せる見晴台です。芝生や土のところはどこも低い線量です。

写真17 セシウムのピークが見えません。アスファルトに使われた骨材の影響でしょうか。

《まとめ》

 管理の行き届いた公園です。測定中、公園の女子スタッフが屋外のベンチとテーブルを水ぶきしていたのをみて、ちょっと驚きました。たしかに、この公園のベンチはどこもきれいでした。

 子どもの遊び場、芝生地はどこも0.05μSv/h以下で安心な値でした。アスファルト道路はやや高めですが、これはアスファルトの骨材に使われた小砂利の自然放射線の影響と考えられます。

 ワンコイン遊具脇の花壇横にマイクロホットスポットがあったのは残念ですが、公園の職員は誠意をもって対処し、除染は完了しています。除染作業には私たちも立会いました。


 すぐ隣のキャッセ羽生も水郷公園とほぼ同様の結果となり、心配な値はありませんでした。