深谷市 埼玉県農林公園

測定日:2015 年3月28日(土) 11時40分~16時30分
天 気:曇り  東~南東の風0~1m
測定地:埼玉県農林公園(埼玉県深谷市本田5768−1 ) 
測定方法 地上高5cm を歩行による移動測定、地上高50cm、地表付近の定点測定 

《移動測定》 平均空間線量 0.052μSv/h(地上5cm高)

 公園MAP1深谷編から抜けていた「埼玉県農林公園」の測定です。測定日は天気にも恵まれ、閉演時間になっても多くの子どもたちが遊んでいました。

 園内の空間線量は深谷市の他の公園同様、低めの値です。園内の遊歩道は舗装道路が多く、その分平均線量が隣の川本サングリーンパークの0.049μSv/hより高くなっていますが、芝生地や土の部分はの大半は0.04μSv/h台でした。

《移動測定の詳細と定点測定》

広い芝生広場が公園西側のメイン会場でしょうか。駐車場の隣の木製遊具の遊び場にもたくさんの子どもがいました。ここと道を隔てた川本サングリーンパーを子ども連れの親子が行き来していました。

写真1 駐車場の隣、林間に大型木製遊具があります。ここは全体的にはどこも低い線量でしたが、この木の根元だけは若干高めの数値が、右のグラフでもセシウム137・134の存在が確認できます。

写真2 ブランコの隣、条件的には写真1と同じですが、木製遊具広場の平均的な空間線量となっています。

写真3 広大な芝生広場は緩やかなボール状になっていて、ここがいちばん低くなっている場所です。一見ただ広いだけの広場ですが、各所に排水マスが設置してあり、このことが低線量であることに大きくかかわっていると思われます。同じ芝生地であっても排水が悪いと、かなり高い空間線量になります。

写真4 林間の遊歩道、土の道はおおむね低い線量ですが、このような場所もあります。ここでは自然放射線の影響は少なく、グラフには、セシウム137・134のピークがはっきりとあらわれました。

公園東側は、子ども広場を中心に多くの子どもが集まっていました。他の部分はゆったりとした遊歩道で、散歩を楽しむ場所です。

写真5 木材文化館は、子ども広場の西側の建物です。測定ポイント建物の屋根から直接雨水が落ちる場所。雨樋のないデザインのため写真のように雨受の溝に砂利を敷きつめてあります。

 こうした場所はお約束のように高い線量となります。雨樋で一ヶ所に集めれば、除染基準0.23以上になるはずのセシウムが、分散しているだけです。子どもを近づけないように注意してください。セシウム137・134のピークもはっきりしています。

 なお、この建物の前の親水池の築山もやや高い線量を示しますが、これは石材からの自然放射線です。上の地図の0.07のポイントはそれです。セシウムではないので、数値が高いポイントは削除しました。

写真6 こども広場の隣です。地面は土でこのエリアでは最も低い線量でした。写真中央に小さく山羊が写っています。

写真7 古代ハス池の隣、ふれあい農園の東側通路です。この一列だけ、0.1μSv/h以上の警告音が鳴り続けました。畑は測定していませんが、数字7の下からの0.04ー0.03-0.04のラインは畑の縁の土の上です。一般に耕作した土地の線量は低いようです。

 ふれあい農園はほとんど人の来ないエリアのようですが、農林公園の中では最も空間線量の高い場所となりました。

《まとめ》

 全体としては、線量の低い公園ででした。特に芝生地、土の線量が低いようです。0.1μSv/h以上の場所が2ヶ所ありますが、ここは近づかなければいいことです。

 園内には、アスファルトの広い駐車場がたくさんありますが、排水路が確保されており、溜まり土などもよく清掃されていました。すべての駐車場が縁を測定しましたが、線量の高い場所は一ヶ所もありませんでした。

 隣の川本サングリーンパークとともに、小さな子どもを安心して遊ばせられる公園だと思います。

 

農林公園 レポート.pdf
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