上里町 長久保公園

測定日:2015年5月5日(火)15時10分~16時10分     天気:晴れ  南西の風1~2m

測定地:長久保公園(上里町大字七本木) 

測定方法 地上高5cm を歩行による移動測定、地上高50cm、地表付近の定点測定

《移動測定》平均 0.053μSv/h(5cm高)

 新幹線の南、本庄市との境にある公園です。テニスコートが充実していますが、同じ敷地内に凝った造りの児童公園があります。あまり新しくはありませんが、大型のアスレチック系の遊具があります。

 移動平均の空間線量は0.053と埼玉北部の平均以下の値ですが、以下の定点測定が示すように、若干高めのポイントが点在します。そのどれもが、セシウム由来の線量であると考えられます。

《定点測定》地上5cm・地上50cm

写真1 駐車場の溜まり土です。これはどこでも同じで、溜まっていれば高い線量となります。清掃することで、線量は下がるはずです。

写真2 子どもの遊び場です。砂が撒かれていますが、そのせいばかりでなく、グラフにはセシウムのピークがうっすらと見えます。とはいえ、心配だという値ではありません。

写真3 園内の周回する小道です。舗装された部分と土の境に、若干セシウムが濃縮されています。排水路があるとたいぶ違うのですが、排水が土にしみこむ過程で溜まっていくものと考えられます。

写真4 アスレチック広場の傾斜地の下のほうです。雨水のたまりやすい場所なのでしょうか? グラフにはきれいにセシウムのピークが現れました。

写真5 写真4と至近の場所ですが、ここは非常に低い線量。低い場所に流れていったのでしょうか?

写真6 芝生広場にくぼんだところがあり、いかにも雨水が溜まりそうな場所。ここは、芝生広場のセシウムを集めているようです。除染基準の半分の値ですが、これでも子どもを近づけたくないと、個人的には思います。

まとめ

 敷地に高低がのある公園です。排水路がしっかりしていれば問題ありませんが、そうでないとセシウムは低いところに移動し、移動先で濃縮されます。この公園は、自然放射線の影響はあまり見られず、セシウムの移動濃縮というパターンがはっきりと見えた気がします。

 低くなったところ、舗装面の切れ目やスミ、溜まり土、こうした場所で、子どもを遊ばせない注意が必要です。