さいたま市浦和区 調(つきのみや)公園

測定日:201643日(日)14:4015:30 曇り  南の風 5.5m

測定地:調公園(さいたま市浦和区岸町3丁目12-41)

測定方法 地上高5cm を歩行による移動測定、地上高5cm50cmの定点測定

ここも常盤公園でのリクエストに応じ測定しました。「調」を「つきのみや」と読むのは難しいと思いますが、十二日町で有名な調神社に隣接しているので、ネーミングも納得。神社は中山道に面していますので、よく知っていましたが、東に隣接して公園があるとは思いませんでした。この日は桜が満開で、花見客が大勢いて、あちこちで宴席が設けられ大変賑わっていました。プチ上野公園状態でした。

 

1.移動測定 平均空間線量 0.059μSv/h

 

この公園も、縁石、敷石、壁面などに花崗岩を多用していて、自然放射線を検出します。なるべく影響を受けないように測定しましたが、避けられない場所もあり、地図上のは、花崗岩からの放射線によるものです。ただ、福島由来の放射線のマイクロホットスポットも発見しました。

 

 

2.定点測定(60秒の平均値)

移動測定で気になった場所です。公園内の土砂をこの場所に放置している形跡があり、定点測定しました。結果はやはり周囲と比較して高い値になりました。穴を掘って埋めるとか配慮が欲しいところです。

ここの砂場は、手入れがされていないようで残念です。ところで砂場の手入れは意外に大変なのか、設置してみたもののあまりメンテナンスされていない所が多いようです。また、少子化の影響もあり需要も少ないのかも知れません。そういったことも影響してか、数値は若干高めでした。砂の入れ替えなど、少し気を遣ってもらいたいところです。

砂場の近くですが、定点測定では一番低い値でした。調公園は全体的には子ども向けには造られていません。東に造成されたと思われるグランドでは、子どもたちが走り回れるのですが、ゲートボールなどのお年寄り向きのスペースかなと思いました。

移動測定で少し気になった場所です。やはり高い値を記録しました。セシウム137もはっきり確認できます。大きな桜の根元で、北側と東側が建物になっていますので吹きだまりになっているのでしょう。また、雨水の浸潤や清掃の難しさなども考えられます。

桜の根元で少し高い値を観測したこともあり、浦和ふるさと館の東側と西側を重点的に計測しました。浦和ふるさと亭は、慰霊塔が設置されている場所の高さと、段差があり低くなっています。慰霊塔の場所は、コンクリート製の欄干で区切られており、建物との間に若干のスペースがあります。ここに落ち葉などが堆積していて、瞬間的には02µSv/hを超える高い値を記録しました。スペクトルもはっきり福島由来の放射性核種セシウム137が確認されました。慰霊塔を清掃するとき枯葉などを掃き込んでいるのかも知れません。計測後に管理人の方と会話したのですが、以前市民の方が測定会社に依頼して、公園を計測したが汚染は確認されなかったといっていました。原発事故から5年が経過して空間線量は下がっていますが、濃縮などは進んでいるところもあり、ここもそのような場所となっていることを説明して、清掃(除染)をお願いしました。

 

3.まとめ

 

日本人の桜好きを改めて確認するような計測でした。という私も満開のソメイヨシノをみるとウキウキ、ブルーシートを敷いて酒盛りをする気にはなりませんが、ドーパミンなどの脳内物質の分泌が促進されるのかなと、思った次第です。全体的にいえるのは、花崗岩が多用されていることです。花崗岩からは自然放射線が放出されます。福島原発事故由来ではありませんが、放射能には違いがありません。公園でよく使われている石に玄武岩がありますが、こちらは放射線を出さないようです。福島以降の公園造りには配慮してもらいたいところです。(吉田)