吉川市 美南中央公園

測定日:2016年6月3日 15:00~16:00 晴れ 南の風 3~4m

測定地:吉川市美南2丁目6

測定方法 地上高5cm を歩行による移動測定、地上高5cm・50cmの定点測定

1.移動測定 平均空間線量 0.063μSv/h

 吉川市の南端、三郷市との境にある中規模の公園です。ららぽーと新三郷、コストコ、IKEAなどが並ぶ「新三郷駅」からクルマでも5分程度しか離れていません。2010年オープンの新しい公園で、そのため樹木は低くて、日陰が少ない、夏はちょっと厳しい公園です。しかし、子どものための遊具はそれなりに充実しています。隣には見はらしの良い調整池もあって開放的で明るい雰囲気の公園です。駐車場も完備していて、測定時にも大ぜいの子どもたちがママやおじいちゃん、おばあちゃんに連れられて来ていました。

 特筆すべきはこの公園の空間線量の低さです。市のHPには部分的な除染の記録もありますが、公園全体の空間線量平均は0.063μSv/hです。園内のところどころに、やや高いポイントもありますが、0.1μSv/hを超えるポイントはわずかです。芝生広場やみはらしの丘の、多目的グランド、どこも心配な場所はありませんでした。ヤブの中や高い雑草の中も草をかき分けて測定しましたが、大丈夫。

2 定点測定

周囲の芝生地は低線量ですが、通路の縁には、雨水とともにセシウムがたまるのだと思います。通路は真ん中を歩くか、わきの芝生の上を歩くのが安全。

芝生地と土の地面の境、こうした境はセシウムのたまりやすい場所です。上のグラフのピークをみても、しっかりセシウムであることがわかります。

ここは一見、砂の敷かれた土の地面に見えますが、実はウレタンが敷かれています。ウレタンはその隙間に土をため込みます。流出もしづらいようで、どこの公園でもウレタン舗装の場所は、周囲の土の地面に比べやや高い線量となります。

3のすぐ隣です。芝地の線量ですが、これは芝生広場と同じ低線量です。

クールスポットといってもよい低い空間線量です。日陰のないのが残念ですが、春・秋・冬なら絶好のピクニックスポットです。

 3.まとめ

  原発事故直後、ここを放射能が避けて通ったのか、その後の除染や管理がよかったのかはわかりません。ともかく安心して遊べる公園です。

 南東4キロ、車で10分のところには、同様の規模の三郷市早稲田公園があります。ここを測定した後、早稲田公園の測定を行いました。距離も近いので、同じようなものだろうと予想して赴きましたが、その違いにとても驚きました。実際に測ってみなくてはわからない。そのことをつくづく実感させられました。