年間20ミリシーベルトということは

屋外の空間放射線量が3.8μSv/hになる。

雨が降ると空間線量が上がる

 放射線の空間線量は、雨が降り始めると上昇しはじめ、雨が止むと、じきに雨が降る前と同じ水準に戻ります。

 これは雨に含まれる自然放射線で、ビスマス214と鉛214という物質によるもので、どちらも半減期が短いので、じきに消滅します。そのため、放射線の数値は、雨が止むと元に戻ります。

 ビスマス214の半減期=19.9分、鉛214の半減期=は26.8分

除染の基準0.23μSv/h 環境省の説明

※線量の換算について

 追加被ばく線量年間1mSvを、一時間当たりに換算すると、毎時0.19μSvと考えられます。(1日のうち屋外に8時間、屋内(遮へい効果(0.4 倍)のある木造家屋)に16 時間滞在するという生活パターンを仮定)

 

毎時0.19μSv × (8時間 + 0.4 × 16 時間) × 365 日= 年間1mSv

 

測定器で測定される放射線には、事故由来の放射性物質による放射線に加え、大地からの放射線(毎時0.04μSv)が含まれます。このため、測定器による測定値としては、

 

0.19 (事故由来分)+0.04 (自然放射線分)=毎時0.23μSv

 

である場合、年間の追加被ばく線量が1mSvになります。

 

注1  

深谷市では国の基準に従って、除染基準値は地表1mで0.23μSv/h、子供達が使用する施設に関しては、地表50cmとなっています。

注2

  この計算の年間1mSvは、外部被ばくのみの値です。

0.114μSv/h と 0.19μSv/h と 0.23μSv/h

1年に1mSv/yの被ばくを1時間あたりで計算

1mSv/y÷365日÷24時間=0.114μSv/h 

*自然放射能、人工放射能区別なし、また屋内屋外も区別しない。

*ネットであちこちを閲覧する限り、0.114μSv/h が空間線量を議論する場合の目安になっているようです。

 

日本政府の追加被ばく量(福島原発事故由来の被ばく量)の計算

1mSv/y÷365日÷(8時間+0.4×16時間)=0.19μSv/h

*8時間は屋外、16時間は屋内、屋内は屋外の0.4倍の空間線量とする

 

これに自然被ばく量(福島原発事故前の放射線量)0.04μSv/hを加えて

0.19+0.04=0.23μSv/hとしている。→深谷市の除染基準

0.114μSv/h以上、チェルノブイリでは「移住権利」ゾーン

 年間1mSv~5 mSv の汚染量の区域で、チェルノブイリでは「移住権利」の汚染ゾーンとなっている。これが0.114μSv/hの根拠のようです。矢ヶ崎克馬琉球大学名誉教授は、これを強く主張しています。

 チェルノブイリ周辺国では、土地汚染を文字どおりの環境量(24 時間屋外にいたとしての被曝線量)として確認し、その土地汚染レベルを住民保護基準にしています。