測定日:2015年5月10日(日)12時00分~12時40分 天気:晴れ 南西の風3~6m
測定地:常木公園(寄居町大字寄居)
測定方法 地上高5cm を歩行による移動測定、地上高50cm、地表付近の定点測定
空間線量が高いのは自然放射線の影響
寄居町の定期測定で最も高い空間放射線量の公園です。公表値は以下の通り。
測定日:平成26年9月29日~10月3日 0.090μSv/h
測定日:平成27年3月11日~3月12日 0.096μSv/h
測定機器:日立アロカメディカル㈱製 シンチレーションサーベイメーター TCS-172B
地元の方のリクエストで測定に赴きました。公園内はどこで測っても0.07~0.08μSv/h。敷地全体にやや黒っぽい砂が撒かれており、空間線量の高さは、おそらくこの砂の影響だと思われます。公園内測定と公園の外の測定でも、セシウムのピークははっきり現れませんでした。
写真1 砂地は粘土質の土地に比べて、セシウムが濃縮しません。砂場の空間線量が低いのこのためです。しかし、敷地全体にくまなく砂が撒かれた公園で、0.085μSv/hはかなり高く、こうした場合は砂(砕石系?)に含まれる自然放射線が影響していると考えられます。上のグラフ(3分間測定)のセシウムのピークはあるような、ないような表示ではっきりしませんが、セシウム由来と断定できるグラフではありません。
写真2 写真1と非常に似ています。セシウム+自然放射線でしょうが、どうも判断に苦しむグラフです。
写真3 公園の隣の団地の芝生です。0.02ほど下がりましたが、ここでも自然放射線の影を感じます。
写真4 公園の南東に隣接する畑と道の際です。写真3と同じような感じです。
右のグラフは、セシウム由来と思われるグラフの典型的な形です。セシウム137の存在を示す部分に、きれいな山が現れます。
HSFで測定していて、こうしたグラフが現れた場合は、自信をもって空間放射線量が高い、と断言できるのですが、この公園ではそれができません。
町の測定では、去年より今年ほうが高い線量を示していますが、相手がウラン系自然放射線となると、この値はずーと変化しないはずです。
だから安全、安心とは言いません。自然放射線も人工放射線も外部被ばくという点では同じです。また、自然放射性物質を含んだ土ぼこりを吸い込むことによる内部被ばくの影響も定かではありません。しかし、なぜ寄居町が測定している公園の中で、最も空間線量が高いのか、その理由を知っておくことも意味あることだと思います。
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